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技能実習、留学生から「特定技能」へ。国内の外国人が移行するケースとは?⑧

2021年11月30日

留学生から「特定技能1号」へ移行するケースは?

日本の介護施設で働くことを目指して日本に留学した外国人が、「特定技能1号」に移行するケースは想定されるでしょうか?

留学生は日本語学校で1年~2年ほど日本語を学び、その後、介護福祉士養成校(以下、「養成校」と称す)へ入学し、2年間勉強を重ねて介護福祉士国家試験を受験する、というのが一般的な流れです。もし国家試験に合格できなかった場合は、「特定技能1号」へ移行できる救済措置が用意されています。

しかし、実際に「特定技能1号」に移行する人材はないといえます。なぜなら、養成校を卒業しただけで介護福祉士の国家資格が暫定的に得られるルールが延長されたからです。

(卒業後5年勤続すれば、自動的に介護福祉士の資格を取得できます)

このルールは2022年度には撤廃されるはずでした。それに歩調を合わせるため、2019年に施行された特定技能では、養成校を卒業した外国人に対して、国家試験に不合格であっても特定技能1号へ移行し在留資格が取得できるようにしていたのです。

しかし、養成校を卒業するだけで介護福祉士の国家資格が暫定的でも得られれば、外国人にとって価値の高い在留資格「介護」が取得できるので、わざわざ特定技能1号を取得する人はいないでしょう。